主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

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先週の日曜日は、ミサの出席者で聖堂が人数制限ギリギリになるほどでした。20日で緊急事態宣言が解除されましたし、ミサが今まで通り捧げられますという通知が回ってはいたのですが、どうなることかと心配でした。

まず土曜日が、定員近くの出席者だったので驚きました。そして、日曜日も定員をオーバーするほどでしたので、待たれていたんだなと実感しました。久しぶりにいっぱいになった聖堂でのミサでしたので、感激が溢れて、声がちゃんと出てきません。もともと声が割れてしまっているので、多くの方々は聞き取ることができなくて、結局「よくわからない」ということになったかと思います。すみません。なるべく声を出すように努力します。

ミサが終わって聖堂を出たところで、Fさんから二枚のCDを手渡されました。私はピンときました。というのは、6月4日にピアノのコンサートがあって、招待状をいただいたからです。プログラムはベートーベンとショパンで、激しい曲とおとなしい曲が選ばれていて、Fさんらしい選曲だなと思いました。行って、ピアノ演奏に浸ってみたい気でいましたが、結果的に行くことを断念したのです。それは、コロナを気にしたからです。

大丈夫なことはよくわかりますし、主催者やホールの方々が十分に配慮されているので心配無用なのですが、「万が一、熱を出したり、だるさを併発したら、教会に迷惑をかけることになる」と思うと、足が止まってしまうのです。ですから、新座のユナイテッドシネマにいい作品がかかっているので、ちょっと行ってみてこようという衝動も全てストップしてきました。

さて、先週、Fさんから頂いたCDは、その日の午後、二階の司祭室で大きな音を出して、まるでコンサート会場にいるような音で聴きました。大好きなベートーベンのピアノソナタ11番です。聴いていて、Fさんが全力で鍵盤を叩いてらっしゃる姿、震えるような感動で聞いておられる聴衆の皆さんの気持ちがそのまま伝わってくる感じがしていました。

政府が全力で取り組んでいるワクチン接種が、若い年齢層にも広がってゆく勢いです。私は、6月5日と、約3週間後の26日に二回目を終えてホッとしているところです。一回目は、何の副反応もなかったのですが、二回目は、痛いし、重いし、だるいし、という三拍子がやってきました。二回目は反応があるよと聞いていましたので、「来たな」と、余裕を持って受け止めました。だんだん薄れて行ったのですが、だるさは1週間ほど続きました。でもとにかく、コロナウイルスに対する抵抗力がついたことは確かだと思います。

いま改めて、コロナ感染を予防するワクチン投与に際して、貴重な体験をしたことを報告させていただききたいと思います。ワクチン接種の申し込みは、Oさんがしてくださいました。私は、どのようにして申し込みをするのかよくわかりませんでした。市役所から申し込みのための書類を受け取って、実は困っていたのです。ちょうどその時、Oさんが、ご自分の申し込みをスマホを使ってしようとされた時でした。

「ついでに、神父さんの申し込みもしましょうか」と言われ、「お願いします」と言って、ほんの10分後には、一回目の日時と二回目の日時が決まりました。場所は、複十字病院となっていましたが、駐車場の関係で、病院から車で10分くらいのところが指定されていました。時間はいずれも11時30分でした。Oさんに感謝です。複十字病院が指定した場所は病院の近くでしたが、わかりにくいところでした。そのために、市は、別便で地図付きの詳しい道順を書いた書類を申込者に発送してくれ、見ればすぐにわかりました。

実は、ワクチン一回目の日は、午後3時に、カトリック府中墓地で、故Tさんの納骨(埋葬)式が予定されていたのです。ご長男のYさんにそのことを言ったら、「注射は11時半で、埋葬は午後3時だから、時間的には大丈夫でしょう。病院も墓地も私が車でお送りします。お昼、どこか近くのファミレスで食べましょう」という返事で、私は素直に従いました。私は、ただ乗っておればいいだけで、すべてYさん任せでした。たまたま、書類の一部を忘れてきたのでお願いしますと、教会まで車で送っていただいたりもしました。嫌な顔を片鱗も見せず、はいはいと動いてくださるのが不思議なくらいでした。

お父さんのご帰天に際して、T家の3人の兄弟とは、何回かお会いしたりしましたが、結局、最後は、Yさんが中心になって進めていたようでした。長男ですからと言っていましたが、それだけではなく、徹底した優しさと、面倒見の良さの「素」(もと)を持っておられるのがじんわりと伝わってきました。決して無理はしないけど、常に、人の立場に立つ気遣いができる「素」が必然的に身についているのだと思います。ファミレスのランチを頂きながら、その訳をじっくりと話していただきました。

26日、二回目のワクチンの日は、出迎えから、洋食系のファミレスでの昼食、教会まで見送りと、すべてご長男のYさんに面倒を見ていただきました。

西川神父絵