主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

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いきなり植木の話ですが、木は絶えず伸びます。急には伸びませんが、気がついたら、20センチや30センチ伸びて、玄関を狭くしたり、家の裏に行きにくくしたりします。ほっておくと、周りがぼうぼうになってしまったり、隣の家の敷地にまで枝を伸ばしてしまうことがあります。ですから、木の枝は、絶えず手を入れて、すっきりしておかなければなりません。

いきなり、木の剪定の話に入って申し訳ありませんが、教会の木も、気がついたら、とんでもないほどになっています。そして、この剪定作業は、素人には無理です。家の伸びた枝を切るくらいなら、誰にでもできますが、まとまった剪定、つまり、2〜3メートルの高さに及ぶと、専門家に頼むしか手はありません。そこで、貴重な存在がシルバー人材センターの方々なのです。

昨年、聖堂前の山茶花二本と数本の木の剪定をお願いしました。頼んだのは初夏の頃でしたが、実際来てくださったのは9月の末でした。すっきりしたのに気を良くして、倉庫の道路寄りにあるトイレの前のヒバの木を刈っていただきたいと思い、係りの方に、シルバー人材センターへの交渉をしていただきました。答えに驚きました。「来年の2月の中頃なら行けます。」でした。頼んで、順番が来るのが5ヶ月先というのです。それでもお願いしました。

実際、来てくださったのは、80歳に手がとどくような年齢の方々で、仕事はテキパキ、刈った残木はチリほども残さず持って行ってくださる。そして、びっくりするほど安価なのです。ご高齢というだけで、その道のプロなのです。今は引退しておられるけど、ちょっと前まで現役で働いておられた方々なのです。

先週の水曜日、約束通り、軽トラに脚立と道具を積んでこられました。8時半から9時半までの一時間が約束時間でした。1時間で、伸び放題になっている枝を切り取ることができるのかと疑問に思っていました。私は、前回と同じように、最初から最後まで、邪魔にならない程度の距離を置いて、じっと見ていました。

改めて、剪定していただく木を見て見ると、大きな枝を切った跡があるので、何年か前に、思い切った剪定をしたことがわかります。しかし、そのとき以来、かなりの年月がたっているのは確かです。今回は、前に切った大きな枝の高さを基準に、切り始めたようでした。そうなると、今回は、何年ぶりの大散髪になりそうでした。あくまで剪定ですから、丸坊主にすればいいというものでもありません。

二人は両側の端から大きくなった枝を切り始めました。とにかく、じーっと見ていました。片足を脚立に、もう一方を枝に絡め、手で安定を取りながら、切ってゆくのは、相当の脚力を要します。長い経験が、おありなのでしょう。素早く進める姿から目が離せません。

このたびお願いしたのは、外のトイレの前にあるカイヅカイブキという木でひばの木系の硬い木です。柘植(つげ)のように枝を丸く刈ってみたり、四角く刈って家の庭の生垣にしたりするそうです。根本の太さは、直径20センチ以上になっています。場所は、道路際ですのでトイレを隠す役割も果たしています。一部、道路にはみ出ている部分もありましたので、きちんと刈ってくださいました。

外の道路に落ちた枝も含めて、すべての枝を軽トラに、山になるほど積んでゴミ集積場に捨てに行き、20分ほどして帰ってこられました。箒も、小さな熊手も持参で、きれいに掃除されます。結局、終了を認める判を押して教会を出発されたのは11時近くでした。

実は、このお二人、昨年来てくださった同じメンバー、遠藤さんと樋口さんでした。79歳と81歳の元気なシルバーさんです。つい「私も同じような歳なんですよ」と言いたかったんですが、お二人の元気さに圧倒されて、何も言えませんでした。

2時間あまり、お二人の仕事ぶりを見ていて、本当に感心したのは、かなりきつい仕事なのに、途中で二人が笑うことです。気持ちが合っているので、軽く話しながら笑うことができるのです。余裕を持って働いておられるのです。素晴らしいコンビネーションを見ました。別々の部分をやっているのに、きちんと片目で相手の動きを見ているということなのです。驚きました。見習いたいです。本当に。

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