主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

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古い時代の話をすると、「昔は、子どもがたくさんいて、日曜学校だけでは足りず、土曜日の午後、土曜学校も、やっていたんですよ。」という話が出てきます。「近所の子どもたちも来たりして、賑やかでしたよ。」という話にもつながります。少子化も手伝って、外で遊ぶ子どもを見かけることが少なくなりました。中学や高校なら、部活やクラブで、土日もつぶれてしまうのはわかるけど、小学生でも、習い事や学習塾等で、いそがしい時代です。

今年は、初聖体の準備で、子ども達と付き合うチャンスが与えられました。勉強は土曜日2名、日曜日3名で行い、それぞれ親御さんも一緒でした。実は、私にとってとても良かったのは、久しぶりに、子ども達が元気に動き回る姿を見たことでした。

勉強で鬱積した気持ちを、教会中を走り回ることで解消しているような感じでした。走り回るのは、教会の敷地なのですが、力いっぱい、教会のいたるところを駆け回っていました。聖堂の裏も例外ではありません。聖堂は敷地ギリギリに建てられていて、ブロック塀と建物の間は、わずか2メートル。それも屋根が出っ張っていて、実質1.5メートルくらい、そこを思いっきり走り回っているわけです。

聖堂も、足元も、きちんとしているのは入り口近くだけで、あとはジメジメした土と草があるだけです。聖堂の裏は、子どもの勢いがあるから走って行けるけど、大人でさえ、入りにくいし、歩きにくい場所になっています。

もともと、聖堂の裏は信徒が気楽に歩いて行くようなところではないのかもしれません。しかし、奥の角には、立派なプレハブの倉庫もあるし、それを抜ければ、聖堂の裏を通って香部屋側に出ることもできます。つまり、聖堂の裏を通って一周することができるわけです。

子ども達が駆け巡っている様子を見て、足元の危なさを感じたのがきっかけになって、木道を思いついたのです。わりと頑丈な合板(ベニア板)の端を木で止めて作る簡単な木道です。探していたら、いい材料が見つかって、とりあえず5メートルほど作りました。まだ完成していないので、中途半端な感じですが、こんな感じで伸ばして行こうと思っています。

実は、今年の初め、まだ新型コロナが話題に上らない頃、聖堂の裏の日のあたらない角地に、花を植えようと思って、御ミサに出席された信徒の方の手をお借りして花壇を作りました。花屋さんに相談したところ、インパチェンスがいいだろうということで、それを買ってきて植えてみたのです。花は咲きました。日のあたらない土地なのにちゃんと咲く花です。見事に咲いているので、つい、聖堂の裏に、インパチェンスという花が咲いていますけど見ましたかと、何人かに聞いたりしましたが、どなたもご覧になっていない様子でした。聖堂の裏まで行って花を見るというのに抵抗があったのかもしれません。

子ども達が、駆け回って、聖堂を一回りするのを見て、走り回っても大丈夫な道にしようと思ったのは確かですが、もう一つは、教会の敷地に、なんとなく行きたくないところがあるのが気になっていました。

信徒会館の裏は、明るいし、日も当たるので、「草10本」のお願いで、何人かが、かがんで、草取りをしてくださっている様子を見たことがありますが、聖堂の裏になると足が向かないようです。

別に、聖堂の裏がどうなっていても、塀が壊れるとか、得体の知れないものが置いてあるとかがなければ、問題はありません。裏に設置してある立派な物置も、ある時代には、必要なものが置かれていて、たまに使ったかもしれません。しかし、今になってみれば、何が入っているか誰も知らないくらいです。何人かの信者さんと一緒に中を見てみたことがありますが、いつ頃使ったものかもわからない玉手箱のような感じでした。大きな物置なので、きちんと整理したら、かなりの物が収納されると思います。信徒会館の三階に上がるよりは、平面ですので、運びやすいし、取りに行きやすいと思います。

教会には、一年に一回しか使わないものがあります。典礼暦(こよみ)がそうなっているからです。また、儀式によっては、数年に一回しか使わないものもあります。ものによっては、今度いつ使うかもわからないものさえあります。そういうものを置いておくには、このプレハブの小物置が役に立つと思います。子ども達が走り回るためがヒントになって道を思い立ちましたが、大人達が、物置に行ったり、花を見に行ったりするにも、足場のいい道があったらいいなと思っています。

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