主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

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清瀬教会の敷地の西側は、通りに面していて、玄関もあれば、かなり広い駐車場もあります。敷地の三方をブロック塀に囲まれ、お隣りの家の敷地と面しています。隣りの方々とは、顔を合わせれば、ちょいと頭をさげる程度で、どういう方々かよくわかりません。他の小教区のように、町内会の一員として町内会費を払ったり、役員会の会合に出たりということはありません。

一応、この教会に主任司祭が派遣されて以来80年余りが経過しているので、このあたりの建物としては、古い歴史を持っていると言えます。だからどうってことはありません。信徒も司祭も、どんどん変わって行きますから。

さて、お隣りの家とブロック塀で区切られているだけと言いましたが、そのブロック塀が、近年の地震やその他の災害で事故の原因になったりすることが話題になりました。そのようなことから、前任の伊藤神父様の時、ブロック塀の強化策について、対策を考えたこともあったようですが、今まで、なんとかもってきたことや、急を要しないということで、沙汰止みになっています。

教会は、土曜日曜に、大勢の信徒が集まって礼拝を捧げています。窓の向こうはお隣りなので、迷惑をおかけしているのではないかと気にかけています。今のところは、特にクレームが付いている様子がありませんので、気をつけながらやらせていただいています。クリスマスには、真夜中まで、聖歌を歌ったりしますので、申し訳ありませんと思っています。

さて、最近気がついたことがありますので報告いたします。それは、となりの柿の木のことです。ちょうど、私が寝泊まりしている司祭室の奥の部屋の目の前にあたります。窓を開けると隣の家の庭が見えます。柿の木は、その庭に植えられ、年々大きくなって、屋根を越しそうなくらいになっています。

春になれば、若枝が伸びて、次第に、葉をつけ、茂ってきます。微笑ましい風景です。若枝はかなり伸びます。30〜50センチ、あるいはそれ以上です。木の成長はすごいものがあります。季節が巡るとその枝に葉がついて成長し、茂ってきます。次に花が咲きます。柿の花を見たことがない方もいらっしゃるでしょうが、柿の「へた」をつぼみのようにした花です。その花に蜂や蝶々が蜜を取りに来て受粉するのです。5月の頃です。夏になると、花が実となり、実が大きく成長して実ってゆくのです。9月の頃は青い実ですが10月になると黄色くなって食べごろを迎えます。見るからに、美味しそうです。

くどくどと、成長の経過を説明しましたが、今がその、柿の実の熟成期を迎えています。つまり、窓を開けると、目の前にその光景が見えるのです。

私の興味は、次々に熟してゆく柿の実に群がっている鳥たちです。清瀬に来て2年目ですので昨年も同じ光景を目にしていました。しかし、その頃は、まだ、鳥たちとの付き合いも、今ほどではなかったので、気になりませんでした。近頃、鳥たちが、さえずりながら柿の実をついばんでいるのを見て、家主さんが収穫しなくても、鳥たちがしているんだなと納得しました。鳥たちの中にスズメがほんの少し混じっていますが、ほとんどは、ヒヨ鳥やムクドリのような、少し大きな鳥です。意外なことに、ハトやカラスはあまり見かけません。実(み)は次郎柿に似ています。家主さんも、ほっておけないでしょうね。

木(樹)は大地から、水分と養分を吸い上げて、どんどん成長します。一年や二年では気がつくことがなくても、数年経てば、見上げるような樹になって行きます。隣りの柿の木も、かなりの大きさになり、屋根を越しそうです。

さて、話はどんと変わりますが、先々週、道側に伸びた教会の桜の枝が、散髪されたように刈り取られました。これは教会がシルバーセンターに頼んで刈ったのではありません。東京電力の下請け多摩電気工事の方々の仕事でした。仕事の内容は、電線に接している桜の枝を刈り取ることです。

二人のガードマンが交通整理をし、一人の庭師が、作業台付きのトラックを操作しながらバッサバッサと刈り取り、2時間足らずの間にトラックいっぱいの枝を切りました。お見事と言うしかありません。挨拶をしたら「また3年か4年たったら刈り取りに来ますよ。」と言って帰って行かれました。ということは、電線の近くの木は、3年か4年ごとに、バッサリ、枝を払う必要があるということなのですね。驚きました。

先週のある日の夕方、一人の老人が、桜の木の下に立ってくつろいでらっしゃるので声をかけました。話をしているうちに、お年は80をちょっと超えた方であることがわかりました。マスクをしておられないので、マスクをされないのですねと言うと、「実は、私は胸が弱くて、マスクをすると、とても息苦しくなるんです。散歩に出ても、マスクをしてないと、睨まれたりするんで、最後は、教会の庭に来るんですよ。ですからこうやって、マスクをとって、桜の木の下で休んでるんですよ。ここへ来るとホッとします。」とのことでした。こんなことで教会が役に立っていたのです。よく聞いてみると、南口商店街に住んでおられる方で、お帰りの時、家まで案内しましょうかと言われたのでついて行きました。確かに、一軒おいたお隣さんでした。

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