主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

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教会の子ども達の中で、小学校に入ったら耳元で囁かれるのが「初聖体」という言葉です。入学してすぐということではありませんが、二年生になると本格的に「初聖体」が迫ってくるのです。小学校に入る。いろんなことが降って湧いてきて、一年があっという間に過ぎ去り、学校に慣れてきた頃、つまり、二年生になってしばらくすると、ご聖体が頂ける時がやってくるのです。

まわりくどい説明なので、「それがどうしたの?」とお思いかと思いますが、その時期の子どもにとっては、決して回りくどくないのです。なんと言っても夢にまで見たかもしれないご聖体が、ある日から頂けるのですから。このことを教会では初聖体と言っているのです。

カトリック教会では、日曜礼拝としてのミサ聖祭で、イエスご自身が、ご自分をパンに託し「とってたべよ、これは、あなたがたに渡される私の体だ」と言って私たちに残してくださった、キリスト・イエスの体に変化したパンを食べています。これが聖体なのです。信徒は、聖書の言葉に託されたキリストの教えを聞くとともに、キリストの体、つまり聖体を頂くことが目的で集まっているのです。

さて、聖体を頂くために、教会は、ある程度理解ができる年齢を7歳から9歳までとしています。これは目安で、規則ではありません。でも、そこから、小学校2年生が初めて聖体を頂く年として定着したのでしょう。幼稚園児が頂くということはあまり聞きませんが、中学生や高校生が初聖体に臨むところは、よくあります。

まわりくどい説明になりましたが、小学校に入って一年たち、二年生になったら初聖体が待っているというのは、そういうことなのです。それは、以心伝心、いよいよそのときが来たなと、子どもなりに思っているはずです。ある意味で、キリストの体であるパンを頂くことは、大人への仲間入りを意味しているからです。

今年は4月からそのための勉強を始め、6月14日の「キリストの聖体」の祝日に初聖体をする予定でした。新型コロナ感染予防のために、カトリック東京大司教区は、主日礼拝として行われてきた公開ミサ聖祭を中止しました。それは、教会で行われるすべての集会、講座を中止することを意味しました。新型コロナのウィルスの怖さを知ったからです。教会が集団感染の発祥地になってはならないという、大司教さまからの指示があったのです、

子ども達が楽しみにしていた初聖体もその準備の勉強も無期限に延期されました。大人はともかく、子どものいない教会は、砂漠のようでした。3月、4月が空(むな)しく過ぎ、5月に入って、コロナへの対応に少し慣れた頃、「三密」(人の密閉、密集、密接)の回避を徹底的に励行すれば、ある程度の集会は許されるということになってきました。そして6月21日を迎えたのです。

この日、東京教区でソーシャルデスタンスを保つことと、徹底的な消毒、さらに年齢制限を条件に公開ミサが始まりました。なんと、その日から初整体の勉強が始まりました。ミサが終わったら、すぐ5人の子ども達が親同伴で机を囲んだのです。教科書は、女子パウロ会発行の「うれしいはつせいたい」です。

30分から40分の勉強時間ですが、真剣で緊張した雰囲気です。教科書が丈夫にできていて、相当、書き込みや色塗りしてもビクともしません。みんなの予習復習が素晴らしいので、どこまで進んでいるかがよくわかります。講師は神父です。77歳。70歳ほどの年齢差を物ともせず、生徒の気持ちに応えて行きます。「わかったかなー」「はーい」といった調子です。

先週、教会学校の校長である赤井先生に来ていただいて、みんなが知りたがっている二つのことで話し合いをしました。その一つは、いったい、いつ初聖体が頂けるのか、もう一つは、初聖体の勉強に、夏休みはあるのか、ということです。

校長は、みんなの意見をよく聞いて次のような答えを出してくださいました。初聖体は10月25日10時のミサの中で行い、夏休みは一回だけ取るということです。これで安心です。目標の日時は決まったわけですから。

教科書の「うれしいはつせいたい」のタイトル通りになるよう、頑張って行きましょう。皆さんも応援してください。そのうち、誰と誰が初聖体を受けるかがわかってくると思います。「頑張ってね」と声をかけてくだされば最高です。

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