主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

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どうやら、地球上、勢いや感染者数の違いはあっても、新型コロナから逃れることができない状態になっていますね。多少勢いが収まったかと思ったら、とんでもないところから、第二次、第三次感染が発症して、油断できないことに気づき、どこまで続くぬかるみぞと果てしない恐怖にさらされています。今回の新型コロナは、本気で取り組まないと、教育、経済、文化までもが破壊されかねません。

教会は、四旬節の始まりである灰の水曜日を最後に、すべて休止して、日曜ごとにネットで流される司教様司式のミサに与り、霊的聖体拝領をするだけになってしまいました。司教様が心配しておられるように、そのミサにも与れない方がたくさんいらっしゃるのが現実です。しかし、それでもなんとか、通常ミサ再開のめどがたちつつあるようですので、すべて、もとどおりというわけには行かないまでも、教会でミサに与れる日が来る希望は叶えられそうです。

さて、今日の短信の主人公は、またもや、すずめです。神父の趣味に付き合ってやってください。すずめと言っても、こすずめ(子雀)です。

賞味期限を過ぎたお菓子を小さく砕いてベランダに撒(ま)いておくと、すずめが来て食べたのがきっかけで、昨年12月初め頃からすずめに餌をやることが始まりました。「短信」にも書いたので、読んでいらっしゃる方は、その後、どうなったかご存知でしょう。

かいつまんで申し上げますと、すずめに餌をやろうと思って、ベランダに餌を撒いたところ、どこからともなく、ヒヨドリが夫婦ですずめを追い出して、自分たちで餌を独占し、食べ終わった残りをすずめに与える形になったのです。かなりの数のすずめが「我々にもよこせ」と、隙を伺って食べようとすると、追い散らしにかかるのです。ヒヨドリ夫婦が食べた残りをすずめが食べていました。それには驚きました。ヒヨドリは大きさがすずめより一回り大きく、威圧感がありました。

そこで、作戦を練り直しました。すずめは、割と早く食べにくるので、朝早く、餌をまくことにしました。餌は、ビバホームで買った「小鳥のえさ」です。朝5時に、約一合の餌をベランダに播(ま)きました。すずめがやってきて食べ始めたので、良かったと思っていました。かなりの量なので、どんなにすずめが多くても、大丈夫と思っていました。それがどっこい、とんでもない怪獣にやられてしまったのです。その正体は鳩でした。

鳩の種類は「ドバト」で、私たちがいつも見かける、街中の鳩です。その鳩が10羽から12羽集まって餌を食べているのです。驚きました。すずめにも場所が与えられるようにと思って、ベランダのかなり広い場所に餌を撒いてみましたが、無駄でした。10羽以上の大きな鳩が群がって食べてゆくのですから、すずめが入ってゆく隙間もありません。ものすごい勢いで食べるのです。鳩の食欲と食べてゆくスピードは見とれてしまうほどでした。後には一粒も残しません。時期も時期でしたから、小鳥への餌やりは終わりました。

ところで、新型コロナへの教会対応は、公開のミサの中止、三密回避の遵守、ステイホームの励行という形をとって現れ、教会でおとなしくしていることになりました。二階の司祭室のダイニングに座って本を読み、手紙を書いたりして過ごしているうちに、ベランダを訪れるすずめに再会したのです。残っていた「小鳥のえさ」をスプーンでまいてやると、すずめが集まってきました。ヒヨもムクも、カラスも鳩も来ません。すずめだけです。時間に任せてじっと見ていると、そのすずめのほとんどが、生まれて(卵からかえって)あまり経っていない子雀だったのです。尾っぽも羽も十分に伸びていないながらも、お兄ちゃんお姉ちゃんにくっついて食べに来ていたのです。

それがわかったのは、飛んでくるには来たけれど、自分で餌を啄(つい)ばむまでには至っていない。そこで、お兄ちゃんお姉ちゃんのそばで、羽をバタバタ震わせて口に入れてくれるように請求しているのです。すると、兄姉が、ちゃんと口移しで餌を弟妹の口に入れてやっている。一回や二回ではありません。何回も何回も入れてやっているのです。幼児すずめは10羽の中に1羽はいる勘定です。

私は、口移しをしているのを見て、障害、つまり、食餌障害を持った子どもかなと思いました。しかし、何回も見ているうちに、そこまで育っていないことに気づいたのでした。それにしても、堂々と、上の子たちに請求するのは立派です。そして、面倒がらずに、餌を口に運んでやっている上の子たちも立派です。すずめを見ていたら、時が経つのも忘れてしまいます。

新型コロナのおかげで、病床訪問、施設訪問ができません。毎日、ロザリオでお祈りしながら、お会いできる日を楽しみにしています。

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