主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)

IMG_2082 コピー

清瀬の南口商店街(ふれあいどおり)を、ゆっくり、まっすぐ歩いて約9分、突き当たりを左折して1分、カトリック清瀬教会の看板が目に入ります。

西武池袋線で清瀬で降りて南口、駅前はゴタゴタしていますが、南口商店街に入り、左右の店や食堂を見ながら突き当たってすぐにところに教会があるわけです。南口ということと、商店街をまっすぐということと、突き当たって左に行く、この三点を頭に入れると、全く初めての方でも、教会に来れます。

駅前で「カトリック清瀬教会はどこにありますか」と、人に聞いても、頭をひねって「教会?」「わかりません」と言われたと、何人もの方に言われました。戦前(太平洋戦争の頃)からあったんですが、街の人も入れ替わりがあり、商店街も盛衰があり、代が代わったりしているので、知らない人は知らないのだと思います。幼稚園でもやっていたら、教会より幼稚園の名前がおぼえられている場合もあります。台東区の浅草教会は、何十年も前に廃園になっているのに、教会より聖ポーロ幼稚園で覚えられているくらいです。

さて、「南口ふれあいどおり」を突き当って、左に曲がるところにあるのが古物商「リサイクル王」です。角にある店で、建物は1メートル余り引っ込んでいて、空いたところにテーブルが置かれ、いろんなものが陳列されています。ネックレスのような装飾品もあれば、毛糸が山のように出してあったり、音楽テープ、CD、DVD、食器、特に皿が何枚も重ねて置いてあったりもします。

いろんな方が、店の前に出されているものを手にとって品定めをしておられます。店の中まで入らなくても、店先に置いてあるものには目が行きます。知らず知らずに、買ってしまうのが不思議です。私も、珍しい皿や茶托を買ったことがあります。

先日、買い物から、ふれあいどうりを通っての帰り道、ふと、リサイクル王に寄りました。ごちゃごちゃ置いてある中にCDやDVDが一山置いてあったのが目に入ったからです。包装が破れていたり、色あせていたりしていましたが、なんとなく、宝がありそうで掘り出すようにしてみてみました。CDの中からヴィバルデイの「四季」とヴェルデイの「歌劇アイーダ(抜粋)」を見つけ、さらに、DVDから「赤い河」を見つけて、店の中で会計を済ませました。CDは1枚100円、DVDは300円、合計500円。新品なら何千円もするでしょう。「赤い河」は、プレミア付きで売られているかもしれません。

教会に帰って、早速、「四季」を聴きました。「春」「夏」まで調子よく流れていましたが、「秋」になってしばらくすると音が出なくなりました。機械から取り出して、汚れていた部分をきれいに拭き取って「秋」からかけてみましたが、やはりダメでした。仕方がないので「アイーダ」をかけてみました。問題ありませんでした。

翌日、「四季」を持ってリサイクル王に行きました。店に入って、女主人のような方に、「これは、途中で切れてしまいます」というと、あっさり「そうですか、100円お返しします」とおっしゃったので、「代わりにDVDを一本いただきます」というと、「200円いただきます」ということで、商談は成立しました。新しく買ったDVDは「駅馬車」でした。

人に貸したり、処分したりして、今、私の手元に持っているDVDは数本にすぎませんが、今度手に入れた二本の作品は、もし手に入るなら手に入れて、何度でも見たい部類の作品でした。ですから、砂の中に宝石を見つけたような喜びがありました。

「駅馬車」は1939(昭和14)年にハリウッドで撮られた西部劇です。監督はジョン・フォード、主演はジョン・ウェイン、脇役にクレア・トレバー、トーマス・ミッチェルが付いています。「赤い河」は1948(昭和23)年、ハワード・フォークス監督、ジョン・ウェインとモンゴメリー・クリフトの共演で撮られています。いずれも、細くて若いジョン・ウェインが、飾りっ気なしに役に徹して演じていて、爽やかな印象です。二作ともアメリカ西部劇の原点ともいうべき作品で、ジョン・フォードも才能が光っていると解説に書いてありましたが、私も、久しぶりに見て、「いいなー」と思いました。

二本合わせて600円。宝発見、いい買い物をしました。まさか、図書室に置くことはできないでしょうから、私が持っていますが、見てみたいと思われる方、おっしゃってください。無期限でお貸しします。宝の持ち腐れになってしまいますから。それにしても、「リサイクル王」、宝の山ですね。

795316b92fc766b0181f6fef074f03fa-2