主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)
DSC_0030

私の重要な情報源は、新聞です。朝夕配達される新聞を、割と真面目に端から端まで読みます。ゆっくり読んでいたら、何時間もかかりますので、大切と思える記事は読み直したり、切り抜いたりします。その他は、さっと流し読みで済ませます。新聞記者の取材熱心さに感動することが度々あります。現場に駆けつける速さと、その事案に対する予備知識や、見識が問われます。シリーズものは、切り抜いておいて、後日ゆっくり読み返すこともあります。

ところで、新聞には、広告のチラシが挟まれています。折り込み広告です。毎日、毎日入ってきます。まずは住宅です。マンションや一戸建ての住宅のチラシは、中古や新築も含めて、値段とその間取りや地図まで詳しく記載されており、見学歓迎、応対説明いたしますと書いてあります。親切です。

次に多いのは、お墓と墓地のチラシです。これも写真入りで、ついつい全部見てしまいます。場所として、街からさほど離れたところではなく、路線バスが多数運行しているところが多いです。大きさや形は自由に選ぶことができます。値段は、手頃で、どのタイプも、永代使用料や墓石工事費込みの金額です。墓も近いところ、安い値段がセールスポイントなんですね。驚きました。

新聞紙大のチラシのお得意は大型店舗です。幾つかの大型ホームセンターは、建築資材や道具類だけではなく、食料品や衣料品、電気製品、学用品、ペットショップも兼ねています。綺麗な食堂やコーヒーショップまで付いているので、家族連れで行けば、半日は過ごせるようになっています。広い駐車場も完備しています。チラシは、まるで小さな村の探検地図ようです。何を買いに行くというのではなく、行って、物を見ながら、買い物をするという感じかもしれません。若いお客さんで溢れています。

もう一つ多いいのは、電気屋さんの綺麗な写真入りのチラシです。金曜、土曜日のチラシは特に豪華です。時期的に、転任や就職・進学によって新しい環境に移ることから、新しく電気製品を揃えることがあるからかもしれません。32インチ、地デジハイビジョンとブルーレイレコーダーがセットで5万円とか洗濯機と冷蔵庫とサイクロン式掃除機のまとめ買いとかが売り出しになっています。「新しい生活は新しい電気道具で」キャンペーンで、投げ売りしているみたいです。大丈夫なんでしょうか。

そして、チラシの横綱は、何と言っても、食料品の大型スーパーのチラシです。目玉商品が半額になっているのは、まあいいとしても、お米が25%引きとか、ハム・ソーセージ・ベーコン、缶詰が30%引きとなると、商売になるのかなと、素人の感覚で心配になります。また、握り寿司が1パック1000円です。この内容は、握り寿司が22個の値段なのです。ということは、一個が50円を切っていることになります。マグロも海老もいくらも鯛も入っているのです。回転寿司なら2千円から3千円はするでしょう。どれだけの人がこの寿司に関わっているでしょう。安いに越したことはありません。が、限度があります。もう一つ、驚いたのは、卵と砂糖です。昔ながらの、客寄せ目玉商品です。卵、ワンパック10個入りが138円、さらに千円以上お買い上げの方には98円にいたします。1キロ入りの砂糖が一人一袋限定で158円だというのです。いかに客寄せと言っても、正気の沙汰ではありません。大型スーパーが、お客さんを呼ぶためには仕方がないと言っても、限界という線を超えていませんか、と言いたいです。

「神父さん、5円安かったら、そこへ行きますよ。それが主婦の感覚ですよ」と言われたことがあります。チラシをよく見ると、どの店でも、消費税を元のままで売っているようです。昨年の増税は、庶民からすると重すぎるのです。

私は、いつも、駅前のスーパーに行っています。夕方行くと、レジに長い行列ができます。10分や15分分待つのはあたり前です。でも、ちっとも苦になりません。生きている人間に挟まれて、一緒に流れているような気持ちになるからです。それに時間の経過に応じて割引されてゆくのが、なんとなく嬉しいのです。

795316b92fc766b0181f6fef074f03fa-2