主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)
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すみません。またまた、畑の話です。

今年の夏、びっくりするほど高く伸びて、見る方々を飽きさせなかったトマトが終わって、そのあと植えられた白菜も、先週、収穫されました。漬物名人と言われている村野さんによって漬けられて、クリスマスの会食に出されるそうです。

9月ごろ、いつも行くホームセンターで、「白菜」という札がついていた苗を買いました。四角いカゴのような入れ物に、三十数株の苗が入っていました。

教会に帰って、早速、畑に畝(うね)を作って植えつけました。畑の広さは約二坪、畳みにしたら四畳ほどです。五本の畝を作って、畝一本につき、6〜7本植えたのだから、満員電車のようです。

予想として、白菜全体の三分の一は虫にやられるか、元気を失って枯れることを想定し、隙間なく植えておきました。たった10センチほどの苗です。これが育って、八百屋さんで見る白菜となるのだろうかと思ってしまうくらいのものでした。しかし、毎日、水をやり、雑草を取っていると、あっという間に20センチほどまで育って行きました。白菜とは思えないけど、青い葉っぱが勢いよく伸びて行きました。10月を過ぎて、以前の経験から、麻紐で伸びた葉を包むように縛ることにしました。それは大変な作業です。「縛るんですか、やっておきますよ」という声に甘えて、お任せにしました。あとで行ってみると、オミゴト、理想通りに縛ってありました。

それから約1ヶ月、なんとなく白菜のようになってきました。問題は虫です。

白菜やキャベツは虫に弱く、栽培農家は、殺虫剤を何回も使うようです。そうでもしないと売り物にならないと思います。夜盗虫や青虫だけではなく、いろんな虫が食い荒らします。教会の畑は、殺虫剤を一切使いません。ですから、葉っぱは虫食い跡の穴だらけです。虫が食べたあとの残りを人間が食べるという順序ですね。

ともかく、収穫は終わって、外側の葉を取って小さくなった白菜を漬物にすることになりました。予想に反して、育つ途中で、枯れたりするのは殆ど無かった様子ですが、白菜とは言えず、青菜(あおさい)のようなものばかりだったそうで、そのまま村野さんに預けて、漬物になるとこだけでも漬けてくださいとお願いしたそうです。クリスマスには、青い漬物を召し上がっていただくことになるのでしょう。

30個の白菜を、食べられるところだけを残して葉っぱを取る作業は大変だったと思います。食べられる葉っぱのところを残して剥ぎ取った葉が、山のように残りました。それは、一枚も捨てることなく、畑の畝をもう少し深く掘って、すべての葉っぱをそこに敷きました。さらに、ホームセンターで買ってきた肥料「牛糞」も入れました。そして、さらに、掃き集めてくださっていた桜の枯葉を敷きました。そして土をかぶせて平面にしました。これで、何を植えても、エネルギーには不足はありません。1月は休ませておくにしても、2月か3月には、何かを植えて、また、夏から秋にかけて収穫できるものを植えて行かなければなりませんね。

種を蒔き、苗を植えて、伸びてゆくのを見守り、花が咲き、実に変わって行くのを見届けて、熟した時期に収穫し、取れたばかりのものを食べる。この農作業は、如何に文明が進化し、コンクリートとアスファルトの生活環境の中でも、忘れてはならない人間の営みと言ってもいいでしょうね。

今年の夏、「トマトがなってるよー」「おもしろいトマトだよー」という子供の声を聞いた時、とても嬉しかったです。殺虫剤など、一切使っていないので、赤くなったトマトを、そばの水道でチャットほこりをとって食べると、真っ赤になっていても、甘さと青臭さが入り混じった味がします。それが本来のトマトの味なのです。それを体験してもらいたいと思うと、来年も、トマトで行くかなーと思ったりします。ミニトマトなら多くの方々に食べてもらえます。頭の中は、ミニトマトが、鈴なりになっているのが見えています。楽しみにしていてください。

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