主任司祭 西川 哲彌(にしかわ てつや)
西川神父

台風15号の千葉県及び太平洋岸の3県に渡る被害は、想像を絶するものがありました。特に、文明の利器であり、あるのが当然と思っている電気・水道を絶たれるという、想像を絶する苦痛に陥れることになりました。

停電や断水はある面でよくあることです。しかし、何日も何日も回復しないのは予想外であり、言葉にならない苛立ちと苦痛を覚えられたことでしょう。いろいろ救済の手が講じられたでしょうが、それはいつもゴテゴテであり、とにかく、なんとか生き延びる、自活自衛の日々であっただろうとお察しします。

被害の様子が報道されていますが、どれもこれも、唖然とするだけで言葉になりません。先週の報道で「こりゃひどい」と思ったのは、カーネーション農家の温室被害です。カーネーションの温室は、作りがガラスです。そのガラスが暴風でめちゃめちゃに壊れ、温室の中に散乱しているのです。結局、小さなかけらまでガラスを取りさらなければ、次のカーネーションは植えられないということです。ガラスが割れる被害は何度も体験されているようですが、今回のようなことは今までなかった、でも、「再建をやるしかありません」とおっしゃっているということでした。安心しました。手厚い保障が注がれて、立ち直りをさらに大きく進められることを願っています。

さて、清瀬教会も、台風の翌日はあちこちに、強風の仕業は残っていました。桜の枝が何本か折れて落ちていましたし、花が倒れたり、プランターがひっくり返って、花が一部分折れたりしました。

早速、朝ミサに出られた方や、受付ボランティアの方が片付けたり、元どおりにしてくださいました。教会の小さな家庭菜園(太田農園)は、前に植えられていたトマトやナスは全て取り払われ、何もない状態でした。ですから、菜園には特に被害はありませんでした。

さて、この菜園に何か植えたいと思っていた時、「ビバホーム」という大きなホームセンターで野菜の苗が売り出しになっていたのが白菜でした。説明書によると、埼玉県加須市の方が種から育て、出荷された「黄ごころ85」だということでした。37本まとめて買いました。

教会に持ち帰って植える準備をしました。まず畝を作らなければなりません。37本が収まる畑の作りです。トマトと茄子は、大きく二本の畝を横に作りましたが、今回の白菜は、畝が横では世話がしにくいので、縦に6本つくりました。そして、6本平均に植え付けました。買ってきたばかりの苗はどれもひ弱な感じで、植え付けてみて果たしてしっかり伸びるのかなと思うほどです。少し多めに植えたのは、ちゃんと根付くまでに、半分近くが土地に合わなかったり虫に食われて枯れるからです。特に、虫にやられるのは仕方がありません。

朝晩、水をやります。それは花と同じです。野菜も花も手がかかります。毎日のお世話が欠かせません。特に小さな苗から、自力で、どんどん伸びるまでは手がかかります。お米は、植えてから収穫するまで八十八回手がかかると言われていますが、実は、野菜やお花も同じだと思います。

植えてまだ何日も経たないのに、今朝、菜園を見たら、葉の何枚かに小さな穴が開いていました。でも、他は皆元気よく育っていて、しっかり伸びています。真っ黒な土地に鮮やかな緑の葉っぱが張っていて、いい景色になっています。

農家の方が、種をまいたり、苗を植え付けたりする時、畑を平らにし、畝を作られます。そして、まるで宝物を置くように植えておられます。大事な野菜を育て、収穫して行くわけですから、端正が込められるのでしょう。時期もあるでしょうが、農家の方が、朝から晩まで畑や田んぼにいらっしゃるのは当然と言えば当然です。野菜が伸びて、花をつけ、実が実るのは、子供が育つような楽しみと喜びがあります。

さてさて、教会の白菜が、クリスマスの頃に、食べられるようになっているでしょうか。時々、足を運んで、頑張れ、頑張れと励ましてください。

図1